前号を発行して以降 1997年12月1日までに、新規に登録されたITRON仕様準 拠製品は別表の通りです。これらの内、μITRON3.0仕様の製品については、製 品の仕様をμITRON3.0互換性チェックシートに記入したものをITRONホームページで公開しています。最新の全 登録製品リストは、ここにあります。
仕様 | 製品名 | 対象プロセッサ | 会社名 |
---|---|---|---|
μITRON3.0 | FS.ExRon-ARM | ARM7TDMI | ファームウェアシステム(株) |
1997年12月1日時点で、ITRON専門委員会が編集し、発行されているITRON関 連の書籍は別表の通りです。ご希望の方は、各発売元にお問い合わせ下さい。
μITRON3.0標準ハンドブック 改訂新版には、μITRON3.0仕様の最新バージョ ン (Ver 3.02.02) が収められています。旧版のμITRON3.0標準ハンドブック (Ver 3.00.00) から Ver 3.02.00 への改訂点は、ITRON標準ガイドブック2 に 掲載されています。Ver 3.02.00 から Ver 3.02.02 へは、構成の変更や説明 の追加だけで、仕様の技術的な内容の変更はありません。
ITRON・μITRON標準ハンドブックは、μITRON Ver 2.0 と ITRON2 の仕様 書を1冊にまとめたものです。ITRON標準ガイドブック2 は、μITRON3.0仕様を メインのターゲットとして作成されています。ITRON標準ガイドブック'92-'93 は、タイトルの期間を過ぎていますが、μITRON仕様 Ver 2.0 や ITRON2仕様 を使われている場合には、現在でも有効に活用できます。
書籍名 | 分類 | 価格 | 発売元 | 発行年 | ISBN番号 |
---|---|---|---|---|---|
ITRON・μITRON標準ハンドブック | 和文仕様書 | 4,800円 | パーソナルメディア | 1990 | ISBN4-89362-079-7 |
μITRON3.0標準ハンドブック 改訂新版 | 和文仕様書 | 4,000円 | パーソナルメディア | 1997 | ISBN4-89362-154-8 |
ITRON/FILE標準ハンドブック | 和文仕様書 | 3,000円 | パーソナルメディア | 1992 | ISBN4-89362-092-4 |
ITRON標準ガイドブック'92-'93 | 和文参考書 | 3,500円 | パーソナルメディア | 1992 | ISBN4-89362-197-6 |
ITRON標準ガイドブック2 | 和文参考書 | 3,500円 | パーソナルメディア | 1994 | ISBN4-89362-133-5 |
μITRON Specification Ver 2.01.00.00 | 英文仕様書 | 12,000円 | トロン協会 | 1989 | − |
ITRON2 Specification Ver 2.02.00.10 | 英文仕様書 | 15,000円 | トロン協会 | 1990 | − |
μITRON3.0 Specification Ver 3.02.00 | 英文仕様書 | − | トロン協会 | 1994 | − |
(社)トロン協会では、11月12日(水)〜14日(金)の3日間に東京ビッグサイト で開催されたマイコンシステム&ツールフェア'97 (MST'97) において、 ITRON仕様について紹介するブースを出展しました。また MST'97 のテクニカ ルセミナーにおいては、ITRON専門委員会の企画による、リアルタイムシステ ム特別セミナーを開催しました。
マイコンシステム&ツールフェアは、名前の通り、組み込みシステム技術 と開発支援関連製品を中心とした専門技術展で、(社)日本システムハウス協会 の主催で毎年開催されているものです。今年からは会場を東京ビッグサイトに 移し、規模的にも昨年までより大きな展示会となりました。
トロン協会のブースでは、パネルと資料の展示に加えて、ITRONホームペー ジを読めるパソコンを用意しました。また、例年実施している「ITRON仕様OS の利用動向に関する調査」のアンケート用紙を配布し、可能な方にはその場で 回答いただきました。恒例により、各出展会社のブースにITRONのロゴと「当 社はITRON仕様OSをサポートしています」という文言の入ったスタンドを置か せていただくようお願いしたところ、昨年よりもさらに多い41社のブースに置 かせて頂くことができました (別表参照)。ご協力頂いた方に、この場を借り てお礼申し上げます。
また今回初めての試みとして、テクニカルセミナーのプログラムの1つとし て、リアルタイムシステム特別セミナーを企画しました。このセミナーの目的 は、組み込みシステム技術者のリアルタイムOS 利用技術を向上させることで、 ITRON仕様をはじめとするリアルタイムOS の利用を促進しようというものです。 そのために、リアルタイムOS を用いたシステム開発手法を基礎から解説する 形で企画しました。具体的には、初級コースとして「リアルタイムシステムの 開発手法」、中級コースとして「RTOS を用いたシステムのデバッグ手法」、 理論編として「ハードリアルタイムスケジューリング理論入門」の3つの講演 を、11月14日(金) の 10:30〜16:00 に続けて行いました。
いずれのセミナーにも、定員が200名の部屋で立ち見の方が出るほど多数の ご出席をいただき、このようなセミナーに対する関心の高さをあらためて認識 することになりました。 ITRON専門委員会では、来年以降も同様のセミナーを 継続して企画することを検討したいと考えています。
アドバンスド・データコントロールズ(株) (株)アバールデータ アプリックス(株) アンドールシステムサポート(株) (株)インターコム ウインドリバーシステムズ(株) (株)エーアイコーポレーション エヌピーエス(株) エルグ(株) 沖電気工業(株) ガイオ・テクノロジー(株) 京都マイクロコンピュータ(株) (株)グレープシステム コアグループ/(株)コア コンピューテックス(株) (株)ジール ソフィアシステムズ(株) 立野電脳(株) TESCO(株)/CATS(株) (株)電産 東京リースレンタル(株) |
(株)東芝/東芝情報システム(株) (株)東陽テクニカ 日本アイビーエム(株) 日本AMD(株) 日本シグナスソリューションズ 日本システムウエア(株) 日本テック(株) 日本電気(株) ビットラン(株) ファームウエアシステム(株) (株)フォークス (株)富士通 丸文(株) 三菱電機(株) 緑屋電気(株) メトロワークス(株) メンターグラフィックスジャパン(株) ユニコムオートメーション(株) 横河ディジタルコンピュータ(株) (株)ライフボート |
12月3日(水)〜5日(金)の3日間、東京都港区北青山の TEPIA HALL において、 TRONSHOW'97 が開催されました。TRONSHOW'97 では、TRONプロジェクトの各サ ブプロジェクトの最新の状況を紹介する講演が行われましたが、ITRONサブプ ロジェクトに関しては、12月3日(水) の 13:00〜13:45 に、ITRON専門委員会 委員長である田丸喜一郎氏 ((株)東芝) によって、ITRON仕様OS の利用状況や 活動中の技術委員会の概要を紹介する講演が行われました。講演には約100名 の出席をいただきました。
ここでは、ITRON仕様準拠製品登録制度に新規に登録された製品について、 簡単な紹介をします。
FS.ExRon-ARMは、32ビット RISCチップである ARM7TDMIシリーズを対象に した、リアルタイム・マルチタスクOSであり、μITRON3.0仕様に準拠していま す。
製品構成は、携帯情報機器に最適なシステムコールをサポートした当社推 奨品をはじめ、基本的なシステムコールをサポートした最小構成品、約100個 をサポートした最大構成品などを用意しております。
ユーザが、任意に選択したシステムコールのみで構成したカスタム品のイ ンプリメントや、ターゲットシステムに依存したカスタマイズも実現可能です。 また、他チップのサポートについても検討中です。
カーネルは、ARMアーキテクチャの特長を生かした「ARMモデル」及び、 THUMBアーキテクチャの特長を生かした「THUMBモデル」の2モデルをサポート しています。アーキテクチャにあわせて選択が可能です。
タスクや割込みハンドラは、ARMモード (32ビット命令セット) 及び、 THUMBモード (16ビット命令セット) で記述可能です。また、両モードを混在 させて記述することも可能です。
タスクやセマフォなど、各種資源の情報を容易に定義できるイニシャライ ザを用意しております。また、クロスCコンパイラ、デバッガなどのツールメー カでもある当社では、リモートデバッガ、タスクトレースツールなど、マルチ タスクシステムの開発支援ツールの検討も進めています。
ファームウェアシステム株式会社 営業グループ
〒540 大阪市中央区内本町1丁目3番10号 内本町55ビル
TEL: 06-944-0317
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