JCGプロジェクトの概要
リアルタイム、コンパクト、アーキテクチャ独立といった3つの大きな特長を持つITRON仕様OSは、日本国内の組込み制御用OSとして高いシェアを持っています。
「情報家電のための分散ソフトウェアプラットフォームの構築」(略称: JCGプロジェクト)では、ITRON仕様OSのこの3つの特長を活かしながら、JTRONプラットフォーム、組込みCORBA、GUIミドルウェアといった3種類のITRON用ミドルウェア群を開発しました。
JCGプロジェクトの開発成果は、カーナビゲーションシステムやITSといった自動車内の情報システムのほか、ネットワークに対応した次世代の家電製品、携帯電話、FAネットワークコンピュータ、券売機など、数多くの分野に適用可能です。
JCGプロジェクトによって、ITRONのさらなる普及拡大が期待されます。
JCGプロジェクトで開発したミドルウェア群のソースプログラムは、無償で公開され、誰でも自由に利用できます(※)。
また、OEM目的での改造や異なるハードウェアプラットフォームへの移植についても、ご相談に応じます。
社団法人トロン協会
(jcg@itron.gr.jp)
までお気軽にお問い合わせください。
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実行にはITRON仕様OSとJavaVM(Java Virtual Machine)が別途必要です。
現在、ITRON仕様OSとしてパーソナルメディア社製「超漢字(B-right/V R2)」の中心核、JavaVMとしてHP社製のChaiVMを使用していますが、他のプラットフォームへの移植も可能です。
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「J」: JTRONプラットフォーム
JTRONプラットフォームは、Javaの実行環境とリアルタイムカーネルを融合させたハイブリッドな動作環境です。
リアルタイム性が必要なアプリケーションはITRON上に、Javaの利点が有効なアプリケーションはJava実行環境上に実装することで、双方の利点を活かした協調動作を実現できます。
JCGプロジェクトでは、HP社のChaiVMを使用し、JTRON 2.0仕様に準拠したOSを開発しました。
「C」: 組込みCORBA
CORBAは、位置透過でインタオペラビリティを確保した分散システムを構築する仕組みです。
また、オブジェクト指向プログラミングによる品質向上、再利用性、移植性向上が期待できます。
JCGプロジェクトでは、インタオペラビリティを保ちつつ必要機能の絞り込みを行い、コンパクト化を図った組込み向けのCORBAを開発しました。
組込みCORBAは、比較的少ないメモリしか搭載していない情報家電機器にも搭載可能です。
「G」: GUIミドルウェア
GUIミドルウェアは、組込み機器上で動作する GUI: Graphical User Interface の構築支援用ライブラリ群です。
直線、円、ビットマップデータなどの描画機能、スイッチやボリュームといったGUIパーツの管理機能、画面やパネルを管理する機能、入力デバイスからの情報をイベントとして管理する機能などが含まれます。
Copyright (C) 2000, 2001 TRON Association
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