トロン協会 ITRON部会では、1998年4月より、次世代のμITRONリアルタイ ムカーネル仕様であるμITRON4.0仕様を完成させるために、μITRON4.0仕様研 究会の活動を行いました。
μITRON4.0仕様研究会の実際の活動は、次の4つのワーキンググループ(WG) にわかれて進めました。現在、デバイスドライバ設計ガイドラインWGのみが活 動を継続しています。
μITRON4.0リアルタイムカーネル仕様の標準化を行うためのWGです。 1999年6月にμITRON4.0仕様を公開しま した。
ITRON仕様リアルタイムカーネルとデバッグ環境とのインタフェースの 標準化を行うためのWGです。2001年1月に ITRONデバッギングインタフェース仕様を公開しました。
ITRON仕様リアルタイムカーネル上のデバイスを扱うソフトウェアモジュー ルの設計ガイドラインを策定するためのWGです。WGの中間報告がこちらにあります。
リアルタイム性を持つシステムのためのアプリケーション設計ガイド ラインを検討するためのWGです。
JTRON仕様WG(旧名: Java Technology on ITRON-specification OS 技術委 員会)は、ITRON仕様のリアルタイムOS上にJava実行環境を実装する場合のイ ンタフェース仕様を標準化するために、トロン協会 ITRON部会の下に設置され たワーキンググループ(WG)です。WGの前身である技術委員会で策定した仕様 は、1998年10月にJTRON2.0仕様として公 開しました。その後、JTRON2.0仕様のバージョンアップのための検討作業を行 い、2000年11月にJTRON2.1仕様として公 開しました。
Embedded TCP/IP 技術委員会は、TCP/IPプロトコルスタックの API (アプ リケーションプログラムインタフェース) の標準化を行う活動で、トロン協会 ITRON部会の呼びかけにより発足しました。TCP/IP の API としては、ソケッ トインタフェースが広く使われていますが、小規模な組み込みシステム用には オーバヘッドが大きく適当でないという指摘がなされており、その問題を解決 した API仕様を策定しました。策定した API仕様は、ITRON部会の承認を経て、 1998年5月にITRON TCP/IP API仕様として 公開しました。
ITRON専門委員会では、1996年11月〜1998年3月の間、組み込みシステムのためのソフトウェア部 品標準化への取り組みの一環として、ハードリアルタイム性を持ったソフ トウェア部品をサポートするカーネル機能について検討することを目的に、 ITRONハードリアルタイムサポート研究会 (略称: HRT研究会) の活動を行いま した。ITRONハードリアルタイムサポート研究会で検討した次世代のITRONリア ルタイムカーネル仕様ならびにアプリケーション設計ガイドラインは、 μITRON4.0仕様研究会に引き継がれました。より詳しい情報は、こちらにあります。
ITRON専門委員会では、1997年5月〜1998年3月の間、応用分野をカーエレク トロニクスに絞って、μITRON仕様OS の応用技術の調査・研究ならびに標準化 活動を行うために、リアルタイムOS自動車応用技術委員会の活動を行いました。 活動報告はこちらにあります。